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2018年11月11日(土)
マレスケの虹
マレスケの虹(小峰書店)森川成美作


次々長編を出版されている森川さん、「アサギをよぶ声」シリーズが有名ですが、ご自身のルーツがハワイに通じていらっしゃるとか…。ハワイが舞台の「フラフラデイズ」とは全く違った読み応えのある作品でした。

舞台は、1941年〜1944年のハワイ。主人公はコニシマレスケ〈マレスケは、熊本からハワイへ移住したじいちゃんがつけた名前)。日系3世である、マレスケはアメリカ人として誇らしい気持ちをもっており、放課後に通う日本語学校に複雑な思いをいだいている。そんな12月のある日、パールハーバーが日本の戦闘機に爆撃された…。戦時下で揺れ動く少年の気持ち、理不尽な社会が見事に描かれています。

志願兵になりフランスで戦死した兄の手紙に書かれた、「どっちがの味方をしてどっちかの非難をしなくてもいい世の中がくればいい」という一文が、心に残ります。


2018年07月22日(日)
ぼくらのジャロン
山崎玲子さんの、「ぼくらのジャロン」が、
夏休みのすいせん図書になりました!

★★★★★

内容(「BOOK」データベースより)

そんとく、しょうま、げんちゃんの三人組は、ある日、川原で、作りかけの、ふしぎな像を見つける。石を積み上げて作ったそれは、やがて鎧をまとい、剣を、高くかかげた姿になっていった。いったいだれが、いつ、なんのために作っている?そんとくたちは、像を「勇者X」と名付けて探るうちに、思いがけないことがつぎつぎと…。

★★

山崎さんは、私も所属している児童文学同人、「ふろむ」の
メンバー。
「ぼくらのジャロン」は、原稿のときから、おもしろい! と、思った作品です。その作品が、セリフや展開順、
ネーミングなど、細部を練り上げることにより、さらに
説得力のある魅力的な作品になりました。

まず、でだしの情景、石段や杉並木の景色が鮮やかに目に浮かびます。ジャロンて、どんな像? どうやってつくっているの? どんどん読み進めたくなる作品です。





2018年07月21日(土)
ぼくたちのパラダイス
にしがきようこさんの新刊のご紹介です!

★★★★★

内容(「BOOK」データベースより)

おじさんの別荘に行くことになった。でも、そこは想像していたのとは、ぜんぜん違った。5時間もきつい山登りの末にたどりついたのは、電気も通ってない山小屋だったのだ。ぼくの優雅な夏休みは、どうなることやら?

★★★★★

にしがきさんは、若いころに山登りもされていたとのこと。
それにしても、詳細な作業や山小屋での生活、風景の描写、表現が見事です。
なぜか、雷を予知してしまうという特殊体質の主人公も独特。
おじさん&大学生たちが魅力的でした。ラスト、無謀な行動にハラハラしつつ、主人公の特性を生かした活躍が物語のラスト、感動でした。




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shiromuku(hu1)DIARY version 3.04