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はる、つくしやまには　 きや　くさが　あおあおと　しげり、 あたたかい　かぜが　ふきはじめました。 　うさぎの　ジップは、きょうも　 やまで、せっせと　くさを　つんでいます。 「さあ、そろそろ　かえろうかな。」 　いっぱいに　なった　かごを　かかえて、 ジップが　たちあがった　ときです。きの　かげから　 うなりごえが　きこえました。 するどい　めが、ジップを　みつめて　います。 「うわっ、おおかみだ！」 ジップは　やのように　はしりだしました。 　ガサッ！　バリッ！ 　おおかみは、くさを　ふみたおして　おいかけて　きます。 ジップは　ひっしで　にげました。 　ところが、いわを　とびこえ、やぶに　とびこんだ　その　ときです。 つたが　あしに　からまって、ジップは　うごけなく　なって　しまいました。 　しまった、もう　だめだ……、 そう　おもった　とき、おおきな　こえが　ひびきわたりました。 「おいっ！　わるさを　すると、 おまえを　たべちゃうぞ！」 　くまです。おおきな　くまが、おおかみの　まえに　 たちはだかって　います。 びっくりした　おおかみは、あわてて　にげて　いきました。