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 急いで帰ろうとすると、一番目のお星さまがブルブルとふるえています。
「まあ、いったいどうしたの?」
魔女はお星さまのはなしをききました。

 じつは、一番目のお星さまは、たいそう年をとってとても寒がりになっていました。
若い魔女は、自分の来ていた青いマントをぬいで、お星さまの肩に、
かけてあげました。
「さあ、これでだいじょうぶ!」
いつも空を飛びまわって、おひさまの光をいっぱいすいこんでいる魔女のマントは、
とても暖かでした。
「ああ、いい気持ちだ…」
年とったお星さまは、ほかほかのマントにくるまって、そっと目を閉じました。

「ゆっくり、おやすみなさい…」
魔女は、そっとお別れのキスをして、二番目のお星さまのところへ行きました。
二番目のお星さまが、コホッコホッと、せきをしていたからです。
「かぜをひいちまったらしいや!」
お星さまが、いいました。
「まあ、手がこんなに冷たいわ!」
魔女は、いそいで自分の青い手袋をはずすと、お星さまにはめてあげました。
「もらって、いいのかい?」
「ええ、どうぞ!」
二番目のお星さまは、手袋をはめた手を、ほっぺたにつけたり、耳にあてたり…。
とても喜びました。