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 空に、ちょうど100番目のお星さまが生まれた頃のことです。

 魔女の国のはずれに、とても世話好きの、若い魔女がおりました。
でも、いくら修行をしても魔法がつかえません。
年とった魔女たちはなげきました。
「ああ、なんというできそこない!」
「魔法のできない魔女!」
「メガネがなくちゃ、たった1キロ先のトカゲもみつけられない!」
「できるのは、ほうきの助けを借りて、空を飛ぶことだけ!」
「魔女のくせに、青い服ばかり着てるせいよ!」

 若い魔女は、年より魔女たちのお説教からにげだすと、
ほうきにまたがり、大空に飛びだしました。
「このまま、ずっとずっと遠くまで!」

 魔女は飛び続けました。
青い空が、にんじん色に染まりはじめても、まだ飛んでいます。
「もっと、高いところへ!」
やがて闇が近づいて、あたりがすっかり暗くなったころ、
若い魔女は、遠くへ来過ぎたことに気づきました。
空の一番高いところにあるお星さまのそばまで来てしまったのです。